肥厚性幽門狭窄症と手術について

肥厚性幽門狭窄症 0才

突然ですが、肥厚性幽門狭窄症(ひこうせいゆうもんきょうさくしょう)という病名を耳にしたことはありますか?

恐らく、この記事に辿り着いた方の中には、お子さんが肥厚性幽門狭窄症と診断されたり、その手術について調べている最中ではないでしょうか。

実は私の息子も、生後1ヵ月で肥厚性幽門狭窄症の手術を経て、この記事を書いている10ヵ月現在は、とても元気に過ごしているので、今回はその病気と手術のことについて書きたいと思います。

心配だけど大丈夫

息子が肥厚性幽門狭窄症と診断されて、さらには手術が必要と告げられたときは、正直、目の前が真っ暗になってしまい、生きた心地がしませんでした。

「せっかく生まれてきてくれた子に、万が一のことがあったら、どうしよう…」

手術を終えるまでは、本当に悲観的になってしまいました。これは私の場合ですが、親である自分ですら体にメスを入れたことなんかないのに、まだ生まれて間もない自分の息子が手術を受けることになるなんて、当初は全く予想もしていなかったので

でも、親子で乗り越えた今だからこそ言えることがあります。それは「とても心配だと思いますが、きっと大丈夫。手術は成功します。」ということです。

これからお子さんが肥厚性幽門狭窄症の手術を受けるという方が本記事を読まれていましたら、まずはどうか落ち着いてくださいね

肥厚性幽門狭窄症とは

肥厚性幽門狭窄症とは、体内の幽門という部位が厚みを帯びることによって、飲食物が体内に留まってしまう病気です。

この幽門という部位が体のどこにあるのかというと「胃」と「腸」を繋ぐ部分となります。砂時計で例えるなら、ちょうど中央部分の管が細くなるところをイメージしてみてください。

砂時計の細くなっている部分の内側が厚くなれば、管が細くなったり詰まったりして、砂が落ちなくなってしまいますよね。それと同じように、胃と腸のあいだが塞がってしまうと、せっかく乳児が飲んだミルクが胃から腸へ流れずに、胃に溜まってしまう病気が肥厚性幽門狭窄症です。

症状について

肥厚性幽門狭窄症の症状としては、ミルクの飲みが悪くなる症状のほかに、ミルクを勢いよく吐き戻してしまう症状があります。噴水のように吐き戻すという表現が多く見受けられるのですが、私の息子の症状もまさにそれでした。

また、症状が出るタイミングは、生後3〜4週目を迎える乳児のうち、男児の発症数が多いようで、息子も例外なく4週目での発症となりました。

症例件数としては、乳児300〜900名のうち1名が発症する程度の病気とのことです。発症率でいうと0.1%~0.3%…

こうして見ると少々珍しい病気のように思えてしまうのですが、息子がお世話になった病院の先生曰く、乳児が患う病気の中ではそこそこ多い病気とのことでした。その一言が聞けただけでも少しだけ少し安心しました。

手術で治ります

肥厚性幽門狭窄症と診断された子の中には、経過観察のもと自然治癒することもあるようですが、往々にして手術による改善が一般的のようです。

手術内容としては、その名の通り肥えて厚くなってしまった部位に対してメスで縦に切り込みを入れるといった、先生曰く簡単な手術とのことでした。

とはいえ、手術が100%成功すると言い切ることもできないとのことで、万が一が起きてしまう可能性があることは、残念ながら事務的に聞かされました…

※息子が手術を受けた病院では、乳幼児に対する手術そのもののリスクよりも、その手術時に使用する麻酔によるリスクの方が高いと言われました。

手術中のこと

つい昨日までは元気にミルクを飲んでいた息子が、ある日突然、吐き戻してしまうようになって、その原因が肥厚性幽門狭窄症と告げられてから、手術当日まで2日間。

「手術が終われば、またミルクが飲めるよ」

まだ片手で抱えることができるほどの小さな体の息子が、何かを察したかのように泣きながら手術室に入っていく姿を見るのは、それが1~2時間ほどで終わる簡単な手術とはいえ絶望でした。

本当に、この時ばかりは、よくドラマで観るような「手術中」のランプを見ながら、妻と一緒に泣いてしまいました。

ホッとした瞬間

1時間半ほどで手術室から出てきた息子は、まだ麻酔が効いているせいで寝ていましたが、幸いにも無事に手術を終えることができました。

切開した部分の傷については、お臍にあるシワにそって開いたので、言われて注視しなければ気付けない程度の跡でしたので、これは成長とともに消えると思います。事実、この記事を書いている10ヵ月現時点では、全く手術跡はありません。

麻酔で眠ったままの息子を前に術後の確認を済ませて3時間ほどが経ったときに、ようやく息子が目を開き、まるで何事も無かったかのようにニコッとしてくれた瞬間はとても嬉しかったです。

何事もなく、元気に戻ってきてくれて、本当に良かった…

最悪のタイミングでした

息子が肥厚性幽門狭窄症と診断されて、手術しなければ治らないと告げられた日について。実はその日が、元々息子が退院する予定日でした。つまり、初めて息子が自宅にやってくる当日の朝のことでした。

息子を自宅に迎え入れる、ワクワクした気持ちのまま病院からの電話を受けて「今日は退院できないかも」と告げられた悲しさといったら…

今でこそ笑い話にできますが、当時の気持ちは、失意のどん底という言葉がもっとも合うかもしれません。

手術してから退院するまで

私たち親子の場合、未熟児だった息子の体重がようやく2000グラムを超え、ようやく我が家に迎え入れようとした日の朝という、そこそこ最悪のタイミングで肥厚性幽門狭窄症になったのですが、その手術から10日ほどで退院することができました。

  • 7月下旬に生まれる
  • 1ヵ月間のNICU・GCUでの生活
  • 8月下旬に手術
  • 9月初旬に退院

元々未熟児で生まれたため、肥厚性幽門狭窄症による予定外の手術までを含めると、約1ヵ月半ほどの入院生活となりましたが、その期間があったからこそ、よりいっそう自分の子供や家族を大切にしたいという気持ちが強くなった1ヵ月半となりました。

いま振り返れば、これが自宅に迎え入れたあとに起きていたら、ミルクを吐くという症状が出たとしても、しばらくは「なんでで?」というだけで、肥厚性幽門狭窄症であることに気づけなかったかもしれません。

当時の心境としては最悪のタイミングにしか思えませんでしたが、いま思えば退院ギリギリで奇跡的に分かった最高のタイミングだったとも思っています。

何はともあれ、無事に退院してグングン成長しているので、毎日が楽しい&これからが楽しみです!

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